Ricsung story

【　包んで…　】

[18回]

「エリ、ドラマ撮影中は俺と寝ないんじゃないのか？」

自室でゲームをしてたヘソンは
突然入ってきたエリックに驚いた

「今日だけ」

そう言うと
さっとバスローブを床に落とし
ベッドに滑り込んできた

横たわるヘソンをバックハグ

スマホのゲームをプレイしながら
嬉しい気持ちをぐっと押さえ平然を装った

「ヘソン断ち宣言はどこ行ったんだよ？」

「限界を超える前に補給が必要なんだよ」

耳元でそう答えるエリックの吐息に
たまらなくドキドキした

「何だよソレ。えり、体制変えたい」

「俺の顏見たくなった？」

「違うよ！明日ゴルフで早いから
眠る体制になりたいだけだ！」

エリックの腕を解き、クルリと仰向けになる

片肘をついて見つめられる視線が恥ずかしく
「寝るぞ」と、すぐに目を閉じた。

「・・・」

「お前も早いんだろ？」

「ヘソナァー」

「しない！」

「ヘソナァー」

「早くねろっ」

「明日の撮影さぁ・・・」

ヘソンはパッと目を開け、
横目でエリックを見た

「脱ぐのか？」

困った表情で
コクリと頷くエリック

「だから…あれやって？」

「仕方ないなっ」

ヘソンは起き上がりエリックの騎乗になった

「上からな？」

「あぁ」

両手でエリックの頭を包み、
その手を身体から離す事なく
額、目、鼻、頬…と、滑らせる。

モデルやドラマの撮影で
肌を見せる仕事をする前夜は
ヘソンの手から放たれる
癒しのベールで包まれていく

いわば儀式的なものだ






まだ付き合う前…

「ヘソン、俺明日ベッドシーンの撮影なんだけど、
今から俺の体に触れてくれないか？」

「はぁ？」

「初めてなんだ」

「お前、童貞じゃないだろ？」

「そこじゃなくて、女優との絡みだよ！！」

「間違って俺の体が反応したら嫌だから、
今日お前に触れられて、明日その感覚を思い出す」

「理由は分かったけど、何で俺なんだよ？」

「だってみんな彼女居るし…」

「え？ドンワンも？」

「うん」

「エンディも？」

「うん」

「マジカよ」

「な？良いだろ？
”神話のリーダーエリックは
女性との絡みシーン撮影で…”って
変な記事がでたら
俺ら全員変な目で見られるぜ？」

「ヤだよー、何で俺まで」

「だろ？だから」

「分かったよ。ちゃんと風呂入ってこいよ」

「サンキュー。風呂あがったら呼びにいくから」

遠い昔の合宿所生活時代に始まったこの儀式が
未だに続いているのだ。

この頃からエリックにとって
既にヘソンが意中にいたのか
定かではない。





エリックの顏を優しく滑らせる
口にはチェックポイント通過の合図
軽くキス

「ヘソン、もっと」

「ダーメ、そういう行為じゃないんだよ！
お前じっと見んなよ、目ぇー瞑ってろ」

「えーヘソンが見えないなんて勿体ない？」

「じゃー止める」

「あーーごめん！もう目はつぶったから」

「よし」

「…ンッ」

「変な声出すな！」

「だって俺の弱い耳を丹念に触るから…」

首、肩、腕、指…
ゆっくりとエリックの身体の上を後ずさり

胸…
ここもチェックポイント
突起にキスを落とし
逞しくせり出した面積を丹念に触る
右と左とゆっくり優しく

「えり…？」

「ん？」

「俺の下で急に異物を感じるんだけど？」

「お前、人のモノを異物扱いすんなよなー！」

「ミアネ」

「好きなヤツに触られて平然としてられるかよ！」

「ヘソンは俺に触れて何も感じないか？」

「・・・」

「いいよ、今日はしない約束だし。気にするな」

「俺がしたいって言ってもしない？」

「する」

「何だよソレ」

「俺はヘソンと違って心も体も素直なの！」

そういうと
グッと起き上がり座位になり
ヘソンのＴシャツを脱がせた

「ヘソン、もっと触って？
もっと俺を包んで？」

ヘソンはまだ触れていなかった背中に手を回し
重なりあう肌でエリックの熱を感じた

「エリ、キスシーンは無いのか？」

「あるかも？」

「じゃーキスの儀式もしてやる(///_///)」

「うん。頼む(*≧∇≦*)」

乗せるのが上手いのか、
乗るのが上手いのか？

甘い夜は長く続いた



おしまい

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読んで頂きありがとうございます。
↓↓↓この裸体

この写真が出た時
ドキドキしましたー

ヘソンはこんな体を
毎夜見ているんだろうか？
いや、撮影中は一緒に眠らない？
なーんて妄想からこのお話に。。。

いよいよドラマが始まりますね。
楽しみです！！




ひとつ前のお話
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