今回画像ナシです＞＿＜
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ある日のこと。

ソファーに座って雑誌を読んでいるヘソンに
エリックが近づいてきた。

「ヘソン、体温って何度くらいだっけ？」

「36.5」
ピクリともせず、言葉だけで返答するヘソン

「それ以上あがったらどうする？」

「俺の場合、微熱でも調子悪くなるから、
ベッドで大人しく寝る」

「そっか。ちょっとお前の体温計っていいか？」

「何でだよ！？」

「36.5ってどんくらいだったかなーっと思って」

ヘソンの答えを待たず、
額に手をあてようとした瞬間、
ヘソンはその手を払いのけた。

「どうした？」
平然というエリック

「”どうした”じゃないよ。勝手に触るなっ！
自分の額に手を当ててろっ」

「いいじゃん。何？
お前、俺に触られると思っただけで
温度上がっちゃう？」

「・・・んなわけないだろ！！」

「じゃー、証拠見せろよ。
俺はヘソンが近くにいるだけで熱くなるケド？」

「はぁー？」

動き出すヘソンの肩を掴む。

「動くなって。じっとして！すぐ済むから」

「すぐだぞっ。一瞬だぞっ」

許可を得たところで・・・
ニヤニヤと緩むエリックの顔

「ヘソンは何度かなー？！♪♪」

若干鼻歌のように
嬉しそうにヘソンの前髪を
ゆっくりとかき分ける。

ヘソンにとっては
瞬間の時間が長く感じ
額にから伝わるエリックの熱に
ドキドキと鼓動が騒ぎ出した。

視界いっぱいに広がるエリックの視線に耐えきれず、
ゆっくりと目をつぶる。

視界が暗くなった瞬間・・・

”チュッ”

エリックの柔らかい唇の感触に驚き、
勢いよく目を開いた

「お前何してんだよ！よくもー！！」

「しっ、じっとして！！」

ヘソンの額から手を離さず、
背もたれにクッと頭を押さえつけ、ヘソンを見つめる

急に神妙な面持ちになり
「ヘソン、お前…熱あるぞ」
と、驚いた表情へと変化した

「無い」
視線をそらすヘソン

「ほら、どんどん上がってる？」

「上がってない！」

「火照った？」

「離せよ」

「認めたら離す」

「・・・」

「熱、上がったよな？」

「お前のせいだろーが！
・・・さっさと離せ」

この言葉を待っていたエリックは
嬉しそうに微笑んだ。

「へそなぁー、お熱があるんだったら、
ベッドで大人しく寝るって言ったよねーーー？
俺が看病してやるから、
一緒に眠ろっかぁ～」

少し幼稚な話し方のエリ

「は？」

あっけにとられているヘソンを
軽々しく担ぎ上げ、
寝室へ向かうエリック

我に返ったヘソン

「バカ！降ろせよ！！
もう熱下がった！俺眠くない！」

「嘘だね、どんどん上がってるくせに＾＾」

ヘソンは静かに眠れるハズもなく・・・
エリックの手厚い看病を受け、
益々体温が上昇するのであった。


おしまい





20140412　追記---------------------------


「・・・ヘソンッ、目、開けて？」

「んッ、エリッ」

「俺の体温感じる？」

「う、うん・・・熱い、
エリック・・・熱いょ・・・」

「お前のせいだからなッ」








って、どう？

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ありがとうございました＾＾

いつかイメージサジンを
くっつけたいなー♪




ポチっと頂けると幸いです＾＾
↓↓↓

「ひょん、僕、見ちゃった。
そんなつもり無かったんだけど。。。偶然」

翌日の夕方である。
事務所に居合わせたエンディから
思わぬ告白を受けたエリック

しかし、動じる事無く返答した。

「俺の作戦成功しただろ？」

「作戦？」

「相手に自分を意識させて
じっくり堕として行く作戦」

「・・・僕もやってみればよかったかな」

「お前には無理だな。俺だから堕ちたんだ。
お前には、変な役回りさせてすまん。」

「そう思うなら、時々ヘソンヒョン、貸してょ」
   

「無理。俺のだから」

満足げなエリックに
少しイラつきを覚えるエンディであった。

 

 

数日後エンディはエリックの部屋へ呼ばれていた。
ただのパシリであったが、
思わぬ事実を知る事になる

「お邪魔しまーす。エリヒョーン。
ヒョーン、居ないの？」

エンディはソファーでエリックを待った


“あれ？ヘソンヒョンの匂いがするような？”

“気のせいか？！”
 

エンディはあまりにもヘソンが
気になり過ぎて、
ついヘソンの香りまで思い出した自分に
クスっと笑った。
   

しばらくすると
外からノックの音が聞こえる

“トントン”

「エンディー来てるんだろ？開けてくれ」

扉を空けるエンディ

「おかえりヒョン」

 「何？ラーメン？」

「あぁ、俺のハニーが好きでね」

 「ハニー？」

「ヒョン、彼女いんのにヘソンヒョンを口説いてたの？」

「バカ！俺は一途なんだよ！」

「ごめんごめん。ヘソンヒョンの事、ハニーって呼んでんの？」

「何か文句あるか？」

「いや・・・ヘソンヒョンがよく承諾したなと思って。
それより、ヘソンヒョンとは長くいるけど、
誰もヒョンの好きな食べ物とか聞き出せなかったもんね、
で、それを事務所のヘソンヒョンに届ければいいの？」

「いや、そうじゃない」

“カタっ”

背後の扉が開き、人の気配にエンディは振り返った

「エリ、戻ったのか？」


「ヘソンヒョン・・・？？！」


「あ・・・」


「ヘソン、今起きたのか？体大丈夫か？」


「え？エリヒョン、体って・・・まさか？！」


「さぁ、どうだろうね」


「エリヒョン！
俺もヘソンヒョンが好きって知ってるだろ？酷いよ！！」

エンディは外へ駈け出した


「エリ、お前は何したいんだ？」


「自慢」


「バカか」

「じゃー、ヘソンを守るための対策」

「エンディを敵に回すと厄介だぜ」

 

 

 

 

 

 

 

そしてこの日の事務所

 

“ドン！”

激しい音を立てて扉が開いた。

そう、計算で空気を読まないこの男が飛び込んできた


「おぃエリ！！ヘソンを奪ったってホントか！」

 「ドンワン、事務所を壊す気か？扉ってのは手で開けるもんだぜ？
応えてやるから、その危なっかしいものをしまえ」


「お前、ヘソンを食ったらしいな」

「エンディの奴・・・そうだよ、何か文句あるか？」

「お前、俺のヘソンを！！」

「聞き捨てならんな・・・
ヘソンは俺のだ。何か文句あるか？」


   「オィ、ドンワン。こいつらの間にお前の入る余地はないぜ」

 

「そうか。エリック！！
お前、俺のヘソンを泣かせたら、
こうなるぜ？いいか？覚えておけよ」

「そうだな。そうなる事は一生ないけどな」

「自分の命は自分で守れよ」

「あぁ」

「俺の言いたい事は以上だ」

 「なんだよ、ソレっ
お前は敵か？味方か？」

「俺様はヘソンの見方だ。ヘソンのヒーローだ。
分かったか！！
そうだ、エリ、もうすぐ目にいっぱい涙を貯めたジナがくるぜ？」

「マジかよ、エンディの奴、ジニまでに言いやがって・・・
面倒くせーなー。ヘソン、外でるぞ」

 

 

 

おしまい




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はぃ、編集後記です。

まずはこのストーリーを考えてくれたannaさん、ありがとう！
annaさんはこのブログの読者様です♪

以前アップした画像をから
素敵なお話を作って、コメント欄に
書いてくださったんです！！！



お話が素敵だったので、
私もすぐに妄想ＩＮ！

いつかこのお話に写真画像をつけたいなーと思って、
早半年？

なかなか作業ができず、
仕上がるまでに結構時間がかかってしまいました。

もっとスッキリとした
ショートストーリーだったのですが、
写真を選んでいたら、
「あ、この写真が入ると素敵カモ？」と思ったが最後。
写真に合わせた妄想で
どんどんどんどんお話が伸びてしまい、
４倍くらいの長さに。
脚色しすぎてしまいましたＴ＿Ｔ
（annaさんミアネー）

内容はいかがだったでしょうか？

リアルりくしょんには申し訳ありませんが、
写真がある事により、
よりイメージアップしたのでは？

気に入っている写真はコチラです
コレだけでクスっと笑えるドンワン＾＾


そして、綺麗どころのヘソン


この合成も我ながら好き＾＾


これからって時の二人のＢＬ描写が始まるところで
ストップ！！

オイ！って突っ込んだ方もいらっしゃるかしら？！

・・・ごめんね、ソコは書けなかったー

逆に・・・どなたか書いてくださったら、
お話に追加しますけど・・・いかがでしょうか？
匿名でも大丈夫ですよ！
あまりにも濃厚だったら、ＰＷ付けますし。笑

終わってみれば、長いお話になりました。
読んで下さった方々、ありがとうございます♪

まだまだ妄想は貯め込んでおります＾＾

またお付き合いくださいね♪

「読んだよー」の合図で拍手を頂けると嬉しいです♪
ではこのへんで。

もうすぐ24時間になろうとする30分前。
事務所へ戻ったエリックの机にメモが置いてあった。

“地下室へ来い”

ヘソンからだ。
エリックはニヤリと口角をあげた


地下へ通じる階段。
ガラス越しにヘソンの姿をとらえた。


鋭い表情で１点を見つめるヘソン。
誰も居ない地下室にもかかわらず、
人を寄せ付けないオーラがヘソンを包んでいた。


しかしその心は今にも泣きそうな・・・
誰にも見せない彼の心の奥を
エリックは改めて確認したように思った。

“カタッ”


小さな物音にヘソンは耳を傾け、
エリックが来た事を確認した。
ソファーから 立ち上がるヘソン

視線が絡んだまま時間だけが過ぎていく。
ヘソンが拳を強く握り、
目に力がこもっていく変化を
エリックは見逃さなかった。

静かな空間がどれくらい続いたか、
この沈黙を破ったのはまたもヘソンだった。

「やっぱりお前も他の奴らと同じ。

興味本位の口先だけの奴で俺をからかってたのか」



怒りに震えるヘソン

「違うぜヘソン」


ヘソンの頬に触れながらエリックは答えた。


「ずっと愛の告白を考えてたんだよ。
でもこの言葉しか浮かばない」

エリックはヘソンに軽く口付け

「愛してる」と囁いたと

「随分だな。俺を待たせてそれで終わりか？」

とたん、エリクの首をつかみ
引き寄せるヘソン


「こうすんじゃねーのか？」

ヘソンはエリックの顔を近づけ、
口づけをした


「ヘソンって積極的だったんだな」


「お前がそうさせたんだろ？」


「ヘソン、逃げるなよ」

「あぁ」



エリックはヘソンの両頬に手を添え、
噛みつくように激しく口づけをした

 

 

 

 

「…っ、エリ、ちょっと待って。」

崩れるヘソンをエリックが支える


「おい、ヘソン。大丈夫か？こっち見ろよ」

エリックはホテルのルームキーを差し出した

「これからだぜ？まだ大丈夫だ・よ・な？」

「・・・エリっ」

か細いヘソンの声を合図に
もう一度口を重ね、事務所を後にした。

おしまい。

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この後の妄想は各自でお願いします＾＾
ただ、番外編ありです！！

もう出来てはいるんだけど、
今夜は眠たいので、
後日アップしますね。
多分明日かな。

編集後記はソコに載せますね。

拍手を頂けると嬉しいです＾＾

ではひとまず・・・おやすみー


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Cool Beauty（番外編）

子供の内臓は高く売れる。

ヘソンは裏取引で売買されたところを
ヤクザの組長に拾われた。

親も誕生日もわからない。
ヘソンに小さい頃の記憶はない。
無理やり消しているのかもしれない。

   

それから数十年。
ただ、「組長に恩返しを」、
その思いで毎日生きてきた。

      

組の名前は『神話』
組長の直下、4人の幹部から大勢の組員で構成されている。

幹部は全体を見渡すミヌ
 

時間を鋭く読むが、空気を読まないドンワン

そして年下組
硬派な見た目と違って涙もろいチョンジン


末っ子キャラを上手く使う腹黒いエンディ





ヘソンは組長のお付で
各組員に組長からの仕事の伝達をしている

『クールビューティ』

  
ヘソンは女性と見間違う程
綺麗な顔立ちをしているが
その眼差しは氷のようで、
人を寄せつけない冷たい炎に
包まれているようだった


組員は伝達に来るヘソンに
なんとか話をしようと試みるが


話しかけられても滅多に言葉を返してこない為に
この名前が付いた。



少し前に組長が5番目の幹部として
連れてきたエリックは
そんなヘソンにいつも話しかける


ヘソンが無視を続けてもお構いなしに
腕を取り肩に腕を回す

力で勝てないヘソンは最初こそ抵抗したが
エリックの好きなようにさせていた

強引にヘソンに近づくエリック以外
ヘソンには誰も近づけないままだった。

 

 エリックが来てから、
心なしかヘソンに表情というものが
みられるようになった気がする

この小さな変化で
自分もヘソンに近づけるのでは？と、
組員の意識も変わり始めた。

少しでもヘソンに近づきたいと、
一方的にアピールを続ける。

しかし、そんな小さなアピールでさえ、
いつもエリックに阻止される。








「エンディ、今日は誰と一緒だ？」
        

「ヘソンヒョンです」

「そっか、今日はいい。俺がヘソンと行く」

「え？！俺やっとヘソンヒョンと組めたのに？嫌だよ」

「煩ぃ。大人しく俺と代われ」

「なんだよ！エリヒョン！」

「どうした？」


「エンディが行けなくなった」

平然と言うエリック

「そうか、分かった」

・・・と、ヘソンに益々近づけない状況を作るエリック

 

 



「ヘソンヒョン」
チョンジンがヘソンに声をかけた。
ジニへチラリと視線を送るものの、
何も無かったかのように視線を戻す。

「ちょっと話せる？」

「仕事の話か？」


「い・・・いや、そうじゃないんだけど」

「雑談に興味ない」

スパっと話を切られる。
その時ヘソンの携帯が鳴り
電話が終わるとヘソンが腰を上げた

「ヒョン、もう行くの？」

無言で去ろうとするヘソン

「ヒョンってばー」

「お前に関係ないだろ？」

「エリヒョンに呼ばれたの？」

ジニがヘソンの腕をとる

「ヒョン。たまには俺の話も聞いてよ」

ヘソンは腕を振りほどき、その場を去った

「ヘソンヒョン・・・」

残されたジニは思いが伝えられず、
ただ胸を熱くするだけだった。

そして本人は直球で人前でもお構いなく
「俺に惚れさせる。お前を必ず落としてみせる」
そうヘソンに言い続けた









「エリヒョン、ヘソンヒョンは男だよ？マジで言ってんの？」
    

「ジナー、おおマジだよ。お前もヘソンが好きなら
わかるだろ？
いや、お子様にはあの魅力、わからないか。笑」

「それよかお前、さっきはヘソンと
随分汚い格好で戻ってきたな…」

「あぁ、あれ？ボスに頼まれてちょっと」

「俺のヘソンを汚すんじゃねーよ」

「。。。んだよ、俺の心配じゃないのかよ」

「お前の心配なんかするかよっ！
ヘソンに何かあったら承知しないからな！！」

「ねぇ、エリヒョン俺に凄みきかせてどうすんの？」

「はぁ？お前が一番ヘソンに近づき過ぎなんだよ！
アイツは俺のものだ。いいか、覚えておけよ！」





   

そして、ミヌもまたヘソンに興味を持っていた。

「なぁエリ、お前マジでヘソンに惚れてんのか？」
 

「なんだよ、急に。俺を見てわかんないか？」

 

「お前はこの組長とヘソンの事がわかってないようだが、

ヘソンをからかうのもその辺にしとけよ。」


「どういう事だよ、ヘソンはボスの女ってコトは無いだろ？」


「あぁ。ただ、アイツは組長の宝だ。遊びならもう止めとけ」

「悪いなミヌ、俺はマジだから。
そんなの百も承知だ
ミヌ、お前アイツの心の闇を見た事あるか？
俺は見てしまったんだよ。

あの表情は今でも忘れられねえ
俺しか救い出せないんだ」

 
「お前のその自信、どっから来んだ？」


「自信？？違う。運命」


「ハハっ。そうか、分 かった。
俺の入る余地も無さそうだな。
じゃー俺は何も言わなぜ」

ミヌは想像以上のエリックの真剣さに
応援体制へと転じた。

裏でこんな会話が進行しているとは
知る由もないヘソン

初めはエリックを気にもしなかったヘソンだったが、
普段人を褒めない組長が
エリックの仕事の完璧さを称えている事や
何より他の組員とは違うヘソンを見るエリックの
熱い眼差しが気になっていった


そんなヘソンがいつからかエリックを目で追うようになり


ある時ふとエリックと視線が合った

恥ずかしくなったヘソンは思わず目をそらしたが、
一呼吸置き、エリックに言った

「俺に惚れさせると言ったな。
一日やる。24時間以内に俺を惚れさせてみろ」と。



その言葉にエリックは確信した、

ヘソンが自分に気があることを。
人に無関心なヘソンが示す愛情表現であることを。

言われたエリックはヘソンに何もしない。
言葉もかけることもない。
ただ傍にいて焦れるヘソンをただ楽しんでいた。

24時間。

 

動き出したのはヘソンだった

 

行きつけのジム

「おぃエンディ。誰かきてるか？」


「居るよ。エリヒョンとミヌヒョン。何か用？」

「いや別に」

「用事が無いんなら、エリヒョンの周りをうろつかないでくれる？

「どういう意味だ？」


「ヘソンヒョンなら考えればわかるだろ？」

「お前、エリックの事が…？」
エンディはくるりと後ろを向き、ジムの奥へと入って入った。



「おいエリ、外見てみろよ。ヘソンが帰ってくぜ。
お前…ヘソンに何かしたか？」


「いや、ヘソンには何もしてない。いつも通りだ。

ただ、エンディには“ヘソンが来たら俺に近づくな”と言わせた」


「心理作戦か。怖ぇなー。
そんな単純なやり方にヘソンがひっかかるとは
思わないけどな」


「まー見とけって」





つづく
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この先に興味を持っていただけたら、
拍手をお願いします＾＾


Cool Beauty（後編）

「なーミヌ、何で俺はお前と一緒に行かなきゃいけないんだ？」


「じゃー、何で俺と一緒じゃダメなんだ？」


「・・・」

ミヌの運転する車内の会話
助手席のエリックが不服にしている

目的地は病院

神話カンパニー設立後、
健康管理は各自でしっかり行うよう、
健康診断を受けるように指示したエリック

だが、健康診断には
血液検査や予防接種など、
エリックの嫌いな注射が含まれている

「お前、俺と一緒じゃなかったら
代表は忙しいとか言って、どうせ行かないんだろ？」

というわけで、
ミヌに連れ出されたエリックだったが、
この場をどうやって逃げるか、
どうやってミヌの気をそらすかばかり考えていた

「ミヌ、そういえば、お前の好きな女優の映画が
公開してるんじゃないか？」

「今はいい」

「あ！お前の好きなカンジャンケジャンの旨い店、
俺知ってるぜ」

「今度行こうな」

「天気がいいからこのままドライブ行かないか？」

「エリック、有言実行だ。無駄な事は言うな」

背もたれを倒し、倒れ込むエリック









「エリ、起きろ。ついたぜ」

「ここどこだ？」

街から少し離れた緑あふれる場所
針葉樹林のような高い木々が整列し
駐車場を囲んでいた。

「多少田舎の方が騒がれなくて済むだろ？」

「まぁな」

田舎といっても、外観を見た感じは
立派なクリニックだった。







『次の方、お入り下さい』

診察室から呼ばれ、
ミヌの後ろをトボトボとついて入る

『よくきたなー、ミヌ』

この言葉にエリックは医師の方をみた

「ミヌがイシャ？」
エリックは医師とミヌの顔を交互に何度も見た

「俺のおじなんだ」

『初めまして、エリック君』

ミヌのおじさんは
見れば見るほどミヌに似ており、
エリックは思わず笑ってしまった

「ミヌー、似すぎだろー！！笑」

「エリ、やっと笑顔が出たな」

なかなか笑いが止まらないエリックだったが、
医師の言葉で表情が固まる

『エリック君、君、注射が苦手なんだって？』


「そうなんだよ、デカい体してる割に怖がりでさー」

気まずそうなエリックの肩をミヌが押す


「おじさん、だから頼むよ」

『はぃはぃ、だからわざわざ来たんだろ？』

「頼んだぜ」

2人の会話にを不思議そうに聞いているエリック








診察が終わり、
注射の順番を待つ2人

「ミヌ、さっきのおじさんに頼んでたのって何？
もしかして注射を受けなくてもいいとか？」

「いや違う」

「可愛い看護婦さんにしてくれって頼んだのか？」

「それも違う。残念だがここの看護師は全員男だ」

「チっ＞＿＜。俺のわずかな希望も消えたー」

「エリ、往生際悪ぞ。
お前の好きなヘソンの事でも考えて
気を紛らわせておけっ（笑）」



「はぁ～？
俺の一方通行の恋・・・
落ち込む事言うなよ。
あーーーーーもーーーーー！！！」


「そういやミヌ、最近お前、ヘソンに近づき過ぎだ！」

「いいじゃん、俺だってヘソンがタイプなんだし」

「はぁ？ダメだダメだ！俺のヘソンに手を出すな！
お前、付き合ってる奴いるんだろ？？」

「ふふっ、まぁな。」

「だったら・・・！！！」

『ムンジョンヒョクさーん、中へどうぞ』

「エリ、呼ばれたぞ。頑張って行って来い」

肩を落とし重い足取りで注射室へ入る






『そこに腰かけて、腕まくってて下さい』

そう言って看護師がエリックの前を過ぎった



”ヘソン？”

エリックは隣の部屋へと消えた看護師を
いつまでも見つめていた

そしてその残像に問いかける

”ヘソン？
いや、ヘソンはあんなに髪が長くないし
そもそも免許持ってないし・・・
でも、今のは絶対ヘソン！？”
 
気づくと看護師が
エリックの目の前で準備をしていた

『チクっとしますよ、我慢してくださいねー』

エリックは針を刺される事より、
彼の胸で見え隠れしている名札が気になった





『俺の胸に何かついてますか？』

『い。。。いえ』

少し赤くなり、視線を逸らす


『はぃ、終わりましたよ』

「え？」

『俺、上手でしょー（笑）』

看護師の言葉に視線を合わせ
「あのぉーーー」と、言葉を詰まらせる

”やっぱりヘソンだ”

『言いたい事、分かりますよ。
ヘソンさんに似てるって事でしょ』
   

「あ、はい！ヘソン、知ってるんですか？」

『もちろんですよ！！神話は有名ですからね』

「ありがとうございます」

『それに』

「それに？」

『ヘソンは僕の双子の兄ですからね』

「ええええーーーー！！！」

『内緒ですよ、僕、養子に出されたんですけど、
この事をヘソンは知りませんから。
彼は僕と違って精細な性格みたいだし、
絶対に言っちゃダメですからね』

「わ、わかりました」

『エリックさん、動けますか？
気分悪くないですか？』

「大丈夫です。」

『ゆっくり休んでからでいいですよ』

そう言って看護師はまた隣の部屋へ行った。

夢か幻か・・・
決して注射のせいではないが、
エリックはその場から動けずにいた。

「エリー、終わったか―？」

ミヌが様子を見に入ってきた

「エリ！お前気持ち悪い笑顔で・・・どうした？？
何かヘンなもん注射されたか？？」


「内緒っ」

   
エリックがそう答えた時、
さっきの看護師が小走りに戻ってきた

「ミヌーーーー！！」

看護師がミヌと思いっきりハグをする

「ミヌも来てたんだ！！」

「うん、健康診断にな」

「会いたかったー！！」
看護師はそういって、ミヌの頬に何度もキスをする

「おぃ、エリックの前だぞ」

「いいじゃん、久しぶりなんだし！！」

ヘソンにそっくりな看護師

エリックはまるでヘソンがミヌにキスをしているようで
違和感を感じる。

ヘソンからキスをする行為自体ありえない。

「ミヌ、どういうコト？」
おそるおそるミヌに尋ねる

「俺の付き合ってる相手だよ」

ミヌの答える間さえも、
ミヌの首元に顔をうずめ、唇を這わせる看護師

「ウソっ？？？」

「マジだよ。ヘソンと知り合う前からずっと」







『ミヌ、ヘソンに浮気してないだろうな！』

「してないよ＾＾会えなくてゴメンネ」

『じゃー、キスして？』

2人の甘い会話
茫然と見つめるだけで精いっぱいのエリック








帰りの車内

「驚いた？」

こくりと頷くエリック

「あいつ、養子だって聞いただろ？
おじさんトコで育てられたんだ。
だから、小さい頃からずっと一緒で、
気付いたらこーなってた。笑

最初、オーディションでヘソンを見た時、
正直俺も驚いた。
その時すでに俺達は付き合ってたからな。

色々調べたら双子って事がわかったけど、
その頃にはシナも勢いにノッてたから、
芸能人としてやって行くのに
ヘソンも色々と都合が悪いだろうし、
この事はヘソンも知らない方がいいだろうと思って
ずっと内緒にしてたんだ。

エリ、今日からお前も秘密の共有者なっ」

また頷くだけのエリック

エリックの脳内はパニックになっていた。

あのヘソンがもう一人いた。

しかも積極的にミヌに何度もキスを。
ヘソンとミヌが？
視覚的にはそう見える

全く無言のエリックがやっと口を開いた
「俺のヘソン・・・」

ミヌはその小さなつぶやきを聞き逃さなかった。

「エリ、俺はヘソンとは付き合っては無いぞ」

頷くエリック

「ちょっと刺激が強すぎたか？」

「会いたい」

「だと思った」
ミヌはそういって、
ヘソンのマンションの前に車を停めた

静かに降りるエリック

「エリー、お前の好きなヘソンは
アイツと違って凶暴だからなー。
ただし、お前の前だけ。頑張れよ」

ミヌの言葉に押され、
大きく深呼吸をしてヘソンの部屋へと向かった







おしまい。

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読んでくださってありがとー。

先日の神話放送、
あの注射のシーンから
妄想が発展し、こーなりました。笑

エリクガ看護師か医師で・・・と、
逆のバージョンも考えたんだけど、
脳内葛藤の末、
ヘソンの白衣が見たい！という
意志が勝ちました。

しかも、私の大好きなロン毛の
ゆるゆる髪ヘソン。笑

ヘソンの白衣ネタ、
温め過ぎてるのがもう一つあるんだけど、
なかなかまとまりませんT＿T

エリクが医師だったら？
ヘソンが医師だったら？

どなたかお医者さん妄想に
お相手下さいませーーー＾＾







ヘソンの白衣、
気に入って頂けたら、
拍手をお願いしまーす＾＾


こんな医者が出てきたら、
病院で病気になりそーだ。笑